人間関係と言葉遣い
今回は「人間関係と言葉遣い」について書いてみたいと思います。
僕は、仕事上の言葉遣いについてルールを設定しています。
すべての人に対し敬語で話すというルールです。
上司部下はもちろん、年齢や性別も関係ありません。
取引先や清掃作業員に対しても敬語を使います。
敬語を使うのには理由があります。
相手と親しくなりたくないからです。
厳密に言うと、仕事上の関係でプライベートの領域に入りたくないのです。
同時に、プライベートの領域に入り込まないでほしいと考えています。
敬語といわゆるタメ語の違いは、敬意を持つ持たないの違いではありません。
どこまで相手の領域に入り込むかの違いです。
世の中にはプライベートの領域、つまり懐に入るのがうまい人と下手な人がいます。
うまい人に共通しているのは、素直で可愛げがあるということです。
立場の違いや上下関係を意識させることがありません。
結果、相手は心理的境界線を持たなくなります。
心理的境界線がなくなると、言葉遣いはあまり重要ではなくなります。
敬語よりもむしろタメ語のほうが心地良くなります。
家族の間で敬語を使わないのも心理的境界線がないからなのでしょう。
一方、下手な人とは、意図的にタメ語を使う人です。
タメ語を使うことで、マウントを取ろうとする人を指します。
この行為は、相手に警戒感を与えるとともに、相手を不快にさせます。
それでいて、相手の「出方」には人一倍敏感です。
自分自身に優位性があると判断すると、決まってタメ語を使い始めます。
強気な態度で接すると、敬語に戻すことも多々あります。
マウントを取ろうとする人とのコミュニケーションにはむだな労力が必要になります。
だからめんどくさいのです。
職場における人間関係の悩みとは、そのほとんんどがマウントを取ろうとする人との関係性によって引き起こされます。
職場には、組織上の上下関係が存在します。
立場的に上の人間に下の人間が逆らうことはまずありません。
「逆らえない」のではなく「逆らわない」のです。
「逆らわない」理由は単純です。
「逆らう」ことより「逆らわない」ほうのメリットが大きいからです。
職場の人間関係で悩んでいる人とは、人間関係そのものに悩んでいるのではありません。
人間関係悪化により想定されるデメリットを回避する方法はないかと悩んでいるのです。
見知らぬ人に声をかけなければならないときは敬語を使うでしょう。
また、見知らぬ人からタメ語で話しかけられると不快な気持ちになります。
職場の人間関係とは他人同士の集まりなのです。
お気軽にどうぞ!
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