レスの早い人と遅い人
レスの早い人は、仕事に細かい人です。
レスが早い人は、相手とのコミュニケーションを大切にする人です。
コミュニケーション頻度が上がれば、仕事の質が上がります。
粗削りの彫刻がどんどん滑らかになっていくのです。
レスの早い人は、コミュニケーションに時間を割くことができるのです。
一方、レスの遅い人は、早い人と思考や言動が対照的です。
納期ギリギリで行動するため、相手とコミュニケーションをとる時間がありません。
粗削りの彫刻が粗削りのままなのです。
レスの遅い人には、早い人ほど質の高い仕事が回ってきません。
コミュニケーションを大切にしていないためです。
レスの早い人と遅い人は、メールの内容も対照的です。
<レスの早い人>
- 本文が短い
- 一度読んで理解できる
- 内容に抜け漏れがない
- 言いたいことが明確
- 不要な情報をそぎ落とす
- 相手の立場で発信する
<レスの遅い人>
- 本文が長い
- 読み直さなけば理解できない
- 内容に抜け漏れがある
- 言いたいことがよくわからない
- 余計な情報を盛り込む
- 自分の都合で発信する
さらにレスの遅い人のメールには以下のような特徴があります。
- 読みやすくするための改行や記号の使用がない
- 添付資料とメール本文をつなげなければ意味が理解できない
- メール本文が添付資料の補足となっている
- 電話確認が必要な場合が多い
意味が理解じづらいメールは、相手の時間を奪うだけでなく相手にムダなストレスを与えてしまいます。
業務遂行能力とは、このようなところで差がついてしまうのでしょう。
レスの早い人と遅い人は、会話も対照的です。
<レスの早い人>
- 前置きがない
- 結論から言う
- 話が短い
- 言い切る
<レスの遅い人>
- 「とりあえず」や「一応」等の前置きが入る
- 結論を最後に言う
- 話が長い
- 語尾が聞こえない
はなし言葉と書き言葉は連動しており、言葉は行動と連動するということなのでしょう。
残念ながら、レスの遅いリーダーは強いリーダーシップを発揮することができません。
昔、こんなリーダーがいました。
彼の口癖は「特にないのですが」でした。
朝終礼では必ず「特にないのですが」から話し出すのです。
「特にない」と言いながら、そのあとに話が続きます。
しかも話が結構長いのです。
「特にない」が入ることで、メンバーは聞く耳を持たなくなります。
リーダーの言葉を「指示や強制ではない」と解釈するようになるからです。
このようなリーダーを「優しい」と感じるメンバーは多いのかもしれません。
しかし、この「優しさ」が信頼関係につながる可能性は低いと思われます。
レスの早い人は、基本的にせっかちです。
日々の出勤はもちろん、お客様や取引先との約束時間に対して余裕をもって動きます。
遅刻が相手の時間を奪ってしまうことを理解しているからです。
一方、レスの遅い人は、基本的にギリギリで動きます。
万一のリスクを想定して動かないからです。
日々電車で通勤していると、毎日のように走って駅まで向かう人がいます。
このような人を見ていると「レスの遅い人なんだろうな」などと感じてしまいます。