ヒロキ@転職チャレンジャー

転職活動中の会社員です。会社員のリアルな現状をまとめています。

やりがい創出術

昔、僕には部下がいました。

20代半ばから40代前半までの間「マネジャー」「リーダー」等の職位がありました。

今のメイン業務は除草です。

一緒に作業をするパートナーが数名います。

事実上の「部下」はいるものの、職位はありません。

 

パートナーのひとりは40代前半です。

発達障害を持っています。

自閉症スペクトラムというのが専門的な呼び方のようです。

 

・話がかみ合わない

・答えがかえってこない

・仕事以外のことをひたすら話している

・作業スピードについていけていない

 

一緒に働きはじめたころ、その特徴的な言動に戸惑いました。

会話の中で、彼を責めました。

「はい、いいえで答えられないの?」

「仕事のことを一体どのように考えているの?」

彼はたびたび感情的になり、激しく抵抗しました。

着任から約1か月後、僕は上司に彼と仕事がうまくいっていないことを報告しました。

彼とどのように接するべきかを相談しました。

その時はじめて、彼が発達障害であることを知らされたのです。

正直、上司の対応も人事の対応もひどすきると感じました。

同事に、彼を必要以上に追い込んでしまったことを深く反省しました。

翌日から彼に対する言動を変えるようにしました。

彼の特性を可能な限り理解し、接し方を180度変えるようにしたのです。

 

・会話はひたすら聞き役に徹する

・文字通り「手取り足取り」作業を教える

・苦手な事務処理は何度でも一から教える

・日々のわずかな成長をほめる

 

彼はものすごく素直でした。

指示には100%従おうとする姿勢が、ひしひしと伝わってきました。

僕は一つ一つの作業を、これ以上ないほど丁寧に教えました。

作業の幅が広がるにつれ、精神的に安定してきたように感じました。

感情的になることも、反抗することもほとんどなくなりました。

会話の中に、仕事の話が出てくる割合が少しずつ増えてきました。

 

一般的に「上司」と呼ばれている組織の責任者にはこのようなタイプがいます。

 

・部下の話を否定することから始まる

・部下がやろうとしていることに何かと口出しをする

・それでいて失敗やミスに対しケツを持たない

 

これでは、上司と部下の間に信頼関係ができるはずがありませんよね。

それどころか、溝が深まり不信感がつのります。

 

・部下の考えを尊重する

・部下の思いどおりにやらせてみる

・部下の失敗やミスに対しケツをもつ

 

上司と部下の間に信頼関係を構築するには、相手を受け入れる姿勢が何より重要なのだと思います。

 

人間とは、組織上の職位や立場に関係なく、自分の考え方や価値観が正しいと考える生き物です。

上司は部下に対し 、無意識のうちに価値観を押し付けがちになります。

上司の指示に順応する部下に高い評価を与える傾向が強くなります。

しかし、これらは上司の価値基準による一面的なものの見方です。

 

人にはそれぞれ特性や特徴、得意、不得意があります。

上司の役割は、部下一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き出ことです。

そてには、部下一人ひとりのキャラクターを可能な限り理解しなければなりません。

 

 

僕は、発達障害のパートナーと一緒に仕事をして、

彼のひたむきさに心を打たれ

今までの言動を反省し、

その成長に日々学びを得ているのです。