「評価」に現状維持はない
今回のテーマは「評価」です。
実はここ数年、賞与の時期が大嫌いでした。
出勤が憂鬱で、仕事に集中できない日々が続いてしまうのです。
理由は簡単です。
賞与支給前に、上司とのフィードバック面談があるからです。
きっかけは、5年ほど前に経験した評価急落と降格でした。
降格のほんの1年前まで、僕はいわゆる幹部社員としての昇格対象者でした。
相対的に高い評価を受け、1ランク上を目指していたのです。
頭の中には降格の「こ」の字もありませんでした。
そんな評価が一転して降格となりました。
経験したことのない精神的ダメージでした。
その後人生初の心療内科に行き、適応障害との診断を受けました。
年功序列崩壊後、企業という組織の中で起きているのは、より大胆な人事異動であり、従業員は激しい評価や収入のアップダウンに直面しているのです。
評価の激しいアップダウンを経験して言えることがあります。
「高い評価を維持し続けること」より「低い評価を上げること」のほうが簡単だということです。
僕が高い評価を維持できなかった理由は単純です。
評価を意識してしまったからです。
評価を意識した途端にパフォーマンスが落ちてしまったのです。
それまでは違いました。
「やりたいことを自由に考え提案する」の繰り返し。
これが僕の仕事に対する基本スタイルでした。
評価はあくまで結果であり、目的ではありませんでした。
とはいえ、評価は相対ですから「自分だけが高い評価を維持できるわけでない」などと、心のどこかでプレッシャーを感じていたのも事実です。
評価を意識することとは、他人を意識することです。
他人を意識し始めると、評価を維持すること自体が仕事の目的となります。
ここが落とし穴で、仕事のパフォーマンスは評価を意識した時点で終わりなのです。
一方、低い評価を上げることは、高い評価を維持することより簡単です。
評価のことなど考えずに圧倒的に動けばよいのです。
「上司とのコミュニケーションを10倍に増やす」
「ミーティングで発言し主導権を握る」
1つで構いません。
目に見える行動変化をつけて毎日実践するのです。
これだけで上司の見方が変わります。
大切なのは「目に見える」ことです。
「地道にがんばっているのに評価してくれない」は、現状維持の発想です。
現状維持は、やはり衰退の始まりなのです。
企業という組織は上下関係が明確です。
長い間会社員を続けていると、上下関係や立場で物事を考えるようになります。
「上司の言うことが絶対」「上司は自分より優秀」という固定的な考えです。
実際は違います。
上司の言うことが絶対的に正しいわけでも、自分より圧倒的に優秀なわけでもありません。
組織における上司と部下の決定的な違いとは、役割の違いだけなのです。
評価に現状維持はありません。
圧倒的行動力で常に1ランク上を目指したいですね。
ご相談は無料です。