ヒロキ@転職チャレンジャー

転職活動中の会社員です。会社員のリアルな現状をまとめています。

飼い殺しよりはリストラ

日々生活していく上でお金は必要です。

経済的に余裕と精神的余裕は、概ね比例します。

経済的に余裕があれば、心に余裕が生まれます。

経済的に余裕なければ、心に余裕がなくなります。

世の中の多くの人は、働くことで収入を得ています。

収入を得る目的は、大きく二つあります。

ひとつは、生活をするためです。

もうひとつは、精神的余裕や安定を得るためです。

 

「一生懸命」という言葉があります。

親は「一生懸命勉強しなさい」と言いました。

学校の先生も「一生懸命がんばろう」と言いました。

入社後に常時から「一生懸命努力してください」と言われました。

 

「一生懸命」の基準は人により異なります。

「一生懸命」は主観的なものです。

「一生懸命」はあくまで取り組む姿勢であり手段です。

「一生懸命」が結果につながるとは限りません。

「一生懸命」が収入増に直結するような右肩上がりの時代ではなくなりました。

 

企業全体についても同じことが言えます。

右肩上がりに利益を上げられる時代は終わりました。

安定的に利益を上げられる時代は終わりました。

収益力が落ちてくると、企業は経費を削減しようとします。

事業所の統廃合を進めます。

ポストに空きがなくなります。

人員に余剰感が出てきます。

人事制度が変わります。

評価制度も変わります。

降格人事が増えていきます。

降格社員には異動がつきものです。

降格社員は今までのポジションを失います。

降格社員は同時に部下も失います。

降格社員は目標を失います。

降格社員はモチベーションを失います。

降格社員は「必要とされている感」を失ってしまいます。

「必要とされている感」は「自己肯定感」に大きく関係します。

「必要とされている感」の喪失は「自己肯定感」の喪失なのです。

これがいわゆる「飼い殺し」状態です。

 

飼い殺し感が強まると、社員は大きく2つのタイプに分かれます。

 

・今の会社にしがみつこうとするタイプ

・今の会社に見切りをつけて転職しようとするタイプ

 

選択に正解はありません。

ただ、後者について言えることがいくつかあります。

 

・40歳を過ぎると転職先が極端に減る

・未経験の業界への転職は、過去のキャリアを考慮されない

 

要するに、転職先の「即戦力」とならない限り、新卒社員と同じ水準からスタートしなければならないということです。

転職希望者は考えます。

 

・今の会社で飼い殺しにされるのはつらい

・かといって年収半減もつらい

・そもそも年収半減の転職は家族の同意が得られない

 

 

結果、消去法的に「今の会社に残ろうか」となるわけです。

このような感情を引きずったままでは、企業と社員の双方にメリットはありません。

企業にとって重要なのは「辞めやすい環境」を提供することです。

 

・社員の起業を全面的にフォローする

・転職後、再就職を希望する社員に対し退職前の待遇で受け入れる

 

 転職や起業による退職者を裏切者扱いするのではなく、退職後の人生をどこまでフォローできるかが組織活性化につながるのです。

 

企業は「モチベーション」や「やりがい」といった目に見えないものに目を向けようとはしません。

しかし、企業業績は目に見えない「モチベーション」や「やりがい」に支えられているのです。

 

社員の飼い殺しはよくありません。

社員を飼い殺しにするくらいなら、首輪を外してあげたほうが良いでしょう。